太陽光発電におけるインバーターとは?どのような役割がある?

太陽光発電を導入しようと考えたとき、ソーラーパネルばかりに目が向いてしまう人は多いのではないでしょうか。しかし、実はパネルがあるだけでは、発電した電気を家の中で使うことはできません。そこで重要になる装置がインバーターです。本記事では、太陽光発電におけるインバーターの概要や役割、選ぶポイントを詳しく解説します。
太陽光発電におけるインバーターの概要
太陽光発電のシステムにおいて、インバーターは欠かせない存在となっています。具体的にどのような機器なのか、その基本的な概要と寿命について見ていきましょう。
ソーラーパネルとインバーターの密接な関係
太陽光発電と聞くと、多くの人がソーラーパネルによる発電をイメージするはずです。ところが、厳密にはソーラーパネルを設置しただけでは太陽光発電の電気を日常的に使うことはできません。その理由は、ソーラーパネルが作り出す電気の性質にあります。
パネルで集められる電気は直流電流という種類ですが、私たちが普段使っている家庭用の電気機器や電化製品は、すべて交流電流という別の種類の電気で動いているためです。そのため、直流電流を交流電流に変換するインバーターという装置がどうしても必要になります。
つまり、太陽光発電を実用的なエネルギーとして活用するためには、ソーラーパネルとインバーターを必ずセットで用意しなければいけません。ちなみに、日本ではこのインバーターのことをパワーコンディショナー、略してパワコンと呼ぶことが一般的です。
インバーターの寿命とパーツの摩耗
一般的なインバーターの寿命は、正しい方法で使用した場合で10年から15年程度とされています。それに対して、ソーラーパネルの寿命は20年から30年ほどといわれているため、インバーターのほうが少し早く寿命を迎えることになります。インバーターは、時間が経つにつれて部品同士が摩擦を起こし、どうしても消耗が進んで故障の原因になりやすいのです。
一方のソーラーパネルは、半導体という特殊な性質を利用して内部の電子が移動することで電気を作っています。インバーターのように機械的な部品が動いて摩擦を生むような構造になっていないため、劣化のスピードが遅く長持ちしやすいという特徴があります。
インバーターが担う役割
インバーターの主要な仕事は電気の変換ですが、それ以外にもシステム全体を安定させるための大切な役割がいくつも備わっています。
不安定な太陽光の発電量を最大化する機能
ソーラーパネルによる太陽光発電は、その日の日照時間や天候の状態によって発電できる量が大きく変化するものです。雨や曇りの日が何日も続いてしまうと、作られる電力はとても不安定になります。ここで活躍するのが、インバーターに搭載されているMPPTという最大電力点追従制御の機能です。
この機能があることによって、天候が変化して電気の強さが変わっても、常に一番効率よく発電できるポイントを自動で追いかけてコントロールしてくれます。その結果、天気が悪い日であっても電力の供給をある程度まで安定させることが可能になります。
電力会社とのやり取りを守るトラブル防止機能
インバーターには、電力会社の電力系統と連携する際のトラブルを防ぐ「系統連系保護機能」が備わっています。周波数の変化や電圧の異常などを検知すると、自動で太陽光発電設備を電力系統から切り離すため、トラブルが周囲へ広がるのを防ぐことが可能です。また、地域の電力網だけでなく、自宅の電気設備や家電製品を守る役割も果たしています。
インバーターを選ぶ際のポイント
太陽光発電用のインバーターには色々な製品が存在するため、どれを選べばいいか迷ってしまうこともあります。以下では、選ぶときに確認したいポイントを紹介します。
無駄なく電気を作るための変換効率の高さ
選ぶときの1つ目のポイントは、変換効率の高さにに注目することです。変換効率というのは、ソーラーパネルが作った直流の電気を、家庭用の交流の電気に変えるときに、どれだけ無駄なくエネルギーを変換できたかという割合を示した数値です。短い時間でたくさんの電力を効率よく確保したいと考えている場合は、この変換効率が優れたモデルを意識して選びましょう。
パネルと合わせる最大定格出力の確認
2つ目のポイントとして、インバーターの最大定格出力をしっかりチェックしなければいけません。最大定格出力とは、そのインバーターが一度に出力することができる電気の限界量を表したものです。この数値を確かめるときは、インバーターだけでなく、一緒に組み合わせるソーラーパネルの出力も同時に確認する必要があります。せっかく発電した電力を無駄にしないためにも、両方の仕様書を見比べてバランスの取れた組み合わせの製品を選ぶことが不可欠です。
メーカーごとの製品の値段とコストの比較
3つ目のポイントは、本体の値段を比較することです。具体的な製品の値段や設置にかかる費用は、製造しているメーカーや選ぶ型番によってかなり幅があります。損をしないためにも、初めからひとつの製品に決めてしまうのではなく、複数の会社から見積書を取り寄せて内容をじっくり見比べることがおすすめです。メーカーによっては気軽に見積もりを出してくれるところも多いため、一度問い合わせをしてみると良いでしょう。
まとめ
太陽光発電はソーラーパネルを設置するだけで完成するわけではなく、インバーターの存在があって初めて電気が使えるようになります。インバーターは直流の電気を交流に変換するだけでなく、発電の効率を高めたり、電気トラブルから家や地域を守ったりする重要な役割を持っています。寿命は10年から15年ほどであり、選ぶときは変換効率や最大定格出力、そして価格のバランスを見極めることがポイントです。それぞれの特徴をよく理解して、最適なシステムを選んでみてください。


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